ソロツーリングとマスツーリング
大勢で楽しくツーリングをしている時に、たまたま見かけるソロライダー。
道の駅なんかで停まっても、誰かと話をする訳でもない。
「寂しそうなヤツやなあ、友だち、おれへんかいな。」
などと思ってしまうことがありますが…。
しかし、それは一人で走っている時の自分の姿。
数人の仲間と走っているライダーを見ても、それ程羨ましいわけではありません。
停まっても寂しがっているのではなく、次の行程を考えていたりします。
そう、一人の時は考えることが意外と多い。

07 RYUBE 四万十川
それで、今日はマスツーリングとソロツーリングについて考えてみました。
マスツーリングのよいところを思いつくままに書いていくと…。
① 停まると、いつも話し相手がいる。
② 人は群れたがるもの…、人数が多いと、意味はないが、何となく優越感がある。
③ 技量の同じぐらいの人だと、お互いに刺激し合いながら、走りを楽しむことができる。
④ リーダーについて行くだけでいいという安心感があり、時間や行程もお任せで済ませられる。
⑤ トラブルも複数の知恵で、何とかなりそうな気がする。
逆に悪いところは下のようなことです。
⑥ 時として、興味のない話でも合わさなければいけない(大人だから当たり前)。
⑦ バイクの経験の少ない人がいたりすると、人に気を配って走らなければならない。
⑧ ツーリングの行き先や休憩ポイントが、一般的で、参加者の最大公約数的な場所が多くなる。
⑨ 思いついたらすぐカシャッ、など、自分の好きなスタイルのツーリングができない。
⑩ ゆっくり昼寝ができない、好きなタイミングでトイレへ行けない。

09 サロベツ原野
次にソロツーリングのよいところや悪いところを書こうと思いましたが、省略します。
上の①から⑩を逆に読めば、ほぼすべて当てはまります。
マスツーリングとソロツーリングは、その長所と欠点が、もう片方の欠点と長所になります。
例えば、私が、
「有名な酷道R425には、人知れず存在する美しい滝がいくつかあるんだよ。
そんな滝を探したり、一つひとつの写真を撮って名前を付けてあげたりしたら楽しいね。
何にもない道で、時間がかなりかかるから、飲み物持参、オシッコは立ちションだよ。
一日ではしんどいから、中間点の十津川の辺りにテントを張って一泊しよう。」
と言っても、「それはよろしいな。」と言って、参加者が5人も10人も集まるってことは、あり得ません。
こうして書いてくると、計画を立てたりする経験が豊富でトラブル対応能力も高い人が、ハッキリとした目的(好み)を持ってソロツーリングすると、得られる結果が大きいということになります。
つまり意志の強い人はソロ向き、依存心の強い人はマス向き、という身も蓋もない結論に達します。
でも、別に仕事でもないことをそんなにマジメくさってやってても、楽しくないときもある。
よくある落とし穴として、人間一人だとダラダラしてしまうものですが、人と約束すると、「約束を守る」ために、例えば早起きなどはいとも簡単にできてしまうものです。
何せ、それも楽しい娯楽ですから。
ツーリングクラブで長期間にわたって企画を考えている人に、ご苦労様を言いたいです。