FC2ブログ

日本代表の戦い、ベスト16で終了


日本代表のW杯は、決勝トーナメント1回戦でベルギーに逆転を許し、幕を閉じました。
敗退する段階によって評価を受ける場合と受けない場合がありますが、よほどの強豪国でない限り、この成績は立派な成功といえるでしょう。
特に西野朗監督の仕事ぶりは、就任期間が短かったことを考えると、ほぼすべてベストだったと思います。


2018年07月03日、haraguchi_a
※ 毎日新聞写真特集より

最後の2試合で西野監督が重大な決断を要した場面は2つあったと思います。
1つ目はポーランド戦でのボールキープ、2つ目はベルギー戦でのリードした時間帯です。



1つ目のグループリーグ最終戦であるポーランド戦のディフェンシブな戦い。
あの場面では当然な一つの選択肢だったわけですが、ポーランドが勝利と引き換えにあっさり受け入れたために、かなりの長時間にわたって日本のみがボールを保持する、視覚的には異様な姿になってしまいました。
ある日本人ジャーナリストの記事に、「これを論じることはサッカーの普及のためにはいいことかも知れない。」とありましたが、まさにその通りだと思います。
日本のファンに中には「守備的に戦う」や「ラインを下げる」、「引き分け狙い」という言葉をあまり使ったことがない、またはどういう場面で使われているのかを知らない人がいるみたいだから、それを意識して試合を見ればもっと面白く試合が見られると思います。
外国では一部批判があったようですが、どれも三面記事的なスポーツ新聞で、ネタを探してあれやこれや言っているものばかりなので、気にすることはないでしょう。

もちろん勝利を狙うというのが理想的な選択肢ですが、あの悪名高い82年スペインW杯の西ドイツ対オーストリアと比べてそうひどい話ではないように思いました。
あのときは西ドイツが1点取ったあとの約80分間にわたって相手のバックラインへ向かってのロングキックの応酬が行われ、1-0というスコアを動かさずに、2勝1敗ですでに試合が終了していたアルジェリアを、三つ巴にして得失点で1次リーグ敗退に持ち込みました。
この試合は、最終節を同時間帯の行うという今では当たり前のルールを作る原因となりました。

このときの西ドイツ、オーストリアが絶対に失敗しないズルい方法だったのに比べると、日本の今回の西野監督のとった方法はたいへんリスキーです。
同時間帯にセネガルとコロンビアはまだ試合をしている最中だったので、セネガルに得点が入ることでこの方法がもし失敗していたら、正に日本は世界中の笑いものになったことでしょう。
監督は、自分の支配下の選手の攻撃よりコロンビアの選手のディフェンスを信用したことになり、選手との信頼関係はなくなり、世論の激しいバッシングで今までの彼の業績をほとんど失うことになっていたでしょう。
実際のところは謎ですが、日本の指導陣はディフェンスに大きくウエイトを置けとは言ったものの、ポーランドがこれほど意図通りに攻撃をやめるとは思っておらず、極端な姿になった試合に驚いたのかも知れません。




もう一つはベルギー戦の後半です。
原口と乾のスーパーなゴールが決まり、2-0というスコアから、私はどういうメンバーチェンジをしてディフェンス重視の布陣にするのかを考えていました。
が、何と思いつかない!
次々といろいろなことが頭の中をめぐりますが、雑然としている。
下げるのは、ディフェンスの総合的な効果から考えると乾、香川、柴崎、次に原口ぐらいですが、その時間帯はこれら選手によって攻撃のリズムが非常にテンポよく機能しているときで、中盤を一時的に支配していました。
いいリズムを、自らディフェンシブな布陣にすることによって崩してしまうことにならないか。
もうちょっと弱い相手だったら、2点のリードを貯金にして守り切れるだろうが、相手と互角なのはむしろ攻撃の方。
長谷部を2人のCBの間に配置する3バックの布陣(ブロックの後方を5人にする5バック?)があったが…。
これは練習試合不足だ。
西野監督の一番のウィークポイントは…、これは誰でもわかる就任期間の短さです。
今さら言っても仕方がありません。

西野監督は結局「そのまま」を選びましたが、何かを決め打ちするような人ではないので、人生の中でも極端に濃密な、そして迷いも含まれる長い時間を送っていたのではないかと思います。
そう思うと、監督の顔が画面に映るたび、何か苦しいような気持ちになりました。
あとで考えたことですが、あそこでメンバーチェンジをしない監督は4割ぐらい、メンバーチェンジをしてディフェンスを増強する監督は6割ぐらいだと思いますが、リザーブ選手の台所事情やこれまでの攻撃的なスタンスの成功を考えると、私は西野監督の判断を支持せざるを得ないと思います。
ディフェンシブにしてリードを守り切れる保証も、どこにもないのですから。

ベルギーの1点目は幸運によるものですが、それまでの試合内容から幸運はベルギーだけにあったともいえません。
その後の展開は、彼らにとって、今後の試合で中盤が機能しないときに使う高さ勝負のよい経験になったと思います。





試合後、西野監督は「何が足りないのでしょう?」とつぶやいていました。
これに答えて、正しい答えを言える日本のサッカー関係者は一人もいません。

でもこの日本代表は「ある程度足りている」部分は随所に表現してくれました。
足元の技術は高く、パスを中心にした攻撃は強豪相手にでも通用します。
守備ブロックを作るスピードはとても速く、ディフェンスの組織的な動きは世界のトップクラスでした。

つまり日本は先に進めなかったかもしれないが、いいときに戻ったということは確実にいえます。
スペインが負けたからポゼッションはダメというのではなく、パスが強みならスペインと同じぐらいうまくなろう。
いいところがもっと他に秀でていなければ、弱いところをカバーするなんて到底できない。



日本の強み、それがこれからの方向性だと思います。
日本代表選手が拍手をもって迎えられる姿は、とてもうれしい。






スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Rip

Author:Rip
性別 男
年齢 戦後生まれ
住所 岸和田市
趣味 バイクほか…
長所 楽しく酒が飲める
短所 判断が自分の好みにかたよる

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
シンプルアーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR