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奄美の人々は、琉球の人々は


NHKの大河ドラマ「西郷どん」で琉球(奄美大島)を舞台にした回があり、興味をもって見ていました。
二階堂ふみさん、かわいかったですね。

で、ここで思ったこと。
「現在奄美大島に住む人は、自分の先祖をどちらと思って見ていたのだろう。
鹿児島県(ヤマト or 日本)? それとも琉球?」


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※ NHKインスタより

このようなことは、以前に青森を旅行したときも感じました。
坂上田村麻呂を祭った神社に行きましたし、かつて「田村麿賞」というねぶたの賞があったという話を耳にしました。
坂上田村麻呂は、東北の人にとっては外からやってきた征服者ではないのか?

私自身のこととも関係があります。
私の血筋の半分は沖縄ですが、このドラマで琉球の風俗を見たときは完全にヤマト(日本)の感覚で見ていました。
私のような人は、多分多いと思います。




沖縄や琉球の歴史に興味を感じ、いろいろ勉強してわかってくることは、「沖縄は日本ではなかった。」ことと「明治政府は琉球国を廃して、日本の一部にした。」ことの2つです。
そこから感じるのは「沖縄が日本であるのが当たり前のように思っているけど、その歴史的根拠は極めて脆弱。」ということです。


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※ ウキペディアより

琉球の歴史では、1429年に中山王尚巴志しょうはしが北山に続いて南山を倒し、三山を統一して琉球王国を建てたことが知られていますが、それ以前のことは資料がたいへん少ないようです。
このときの琉球王国の勢力圏は奄美大島までで、ここまでが琉球の範囲だったといえます。

この内、奄美大島から与論島までの奄美群島は、薩摩藩侵攻によって藩の直轄領とされました。
それがそのまま鹿児島県になっていくので、それらの島々は沖縄本島以南とは違った歴史をたどることになります。
風俗的にはどちらも琉球ですが、制度的に先に日本になったかあとで日本になったかの差です。
大河ドラマでは、この地域の島のようすが描かれていました。




琉球が日本と同じ文化圏だと考えられる根拠の一つに言葉があります。
ここからは調べてわかったことと、その感想ですが。
琉球王朝時代の書類は漢字ととかな文字で書かれていて、薩摩侵攻以前でも表記については日本のかな文化が伝わっていることがわかります。
また、それよりもずっと以前から使われていたはずである話し言葉でも、名詞や動詞など日本語と同じ語源と考えられるようです。
しかし琉球語では母音の数が少なく、発音や活用が違う、もしくは変化しているので、まるで外国語を聞いているような感じになります。
共通のルーツを持ちながらそれぞれ別々に発展したのでしょうか、それとも九州南部からある時期に伝わったものが変化したのでしょうか。
母音が欠落している点は、琉球音階でレとラが欠落している点と似ているなと思いました。

日本語と琉球の言葉を比べると、フランス語とイタリア語の違いぐらいと説明している研究者がいました。
そんなこともあり、琉球の言葉が方言なのか別の言語なのか意見の分かれるところだそうです。
また国語という概念のなかった地域ですから、北東部の島と南西部の島では同じ琉球でも意味が通じないぐらいの違いがあるそうです。
今の沖縄の人の会話を聞くと、同化政策を推進した日本政府の国語教育の執念を見るような気がします。




琉球の言葉を一つ、または複数の言語とみなすと、それはすべて「危機に瀕する言語」の範疇に入るとのことです。
言葉を失うと、その民族のアイデンティティーもおのずと消えていってしまいます。
これを同化というのかもしれませんが、同化が社会の進歩や生活水準の向上を伴った場合、もともとその地に住んでいた住民も、世代が変わるにつれ、やがて自分が征服者の子孫であるような意識に変わっていきます。
そして弱者の方は、歴史的な研究の対象としてしか残らないような、より小さなものになっていきます。

私が琉球のことを考えるときは、正にこの通りかもしれません。
先祖に誇りを持っていると意識したことはありませんが、琉球にはたいへん親しみを持っています。
この感覚、これから変わっていくものなのかな、それともこのままずっと同じなのかな。
多分、私の子どもたちの代になると、もっとトーンが薄まるだろうと思います。






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